2005. 3.11-12 2005 MHSAA Championships

いよいよ今年の高校水泳シーズン最後の大会となる、ステート大会になりました。正式名称は2005 MHSAA Boys Devision 1 Championships でMHSAAはMichigan High School Athletic Associationの略称です。ステート大会は、ディビジョン１とディビジョン２に別れて行われます。ディビジョン１は生徒数１４３１人以上の学校で、ミシガン州では１０３の高校がディビジョン１に所属しています。

今回の大会にはその中から６０の学校が参加しています。参加人数はわかりませんが、エントリー数は個人９種目で３３８人、リレー３種目で８９組です。

大会はいつもと同じ種目順で実施されます。パイオニア高校からのエントリーは、下記のように14人のメンバーで、個人２５種目、リレー３種目となっています。

金曜日の予選と土曜日の決勝は、両日とも12時より始まります。開場は10時からですが、８時頃からは入り口に並ぶ人がでてきて、会場前は長蛇の列となっていました。私達もパイオニア応援席確保のため８時過ぎから並びましたが、予選は６人目で決勝は３人目に並びましたので、良い席を確保することが出来ました。

はじめに泳いだChris Buckが、最初の50で22.91という、50Frのステート標準に迫るタイムで泳ぎ、4秒以上も記録を短縮したことで選手の皆がエキサイトし、その後に続く全員がタイムを大きく更新しました。また､７人出場したうち３名が決勝進出。２名がＢ決勝進出ということで、大量得点が期待できます。

勝も昨年のステート大会で出したベストタイムを１秒近く更新するタイムで出足好調です。自身の大会記録も更新となりました。

David Curtisは勝の隣のレーンで泳ぎましたが、始めの50を22.49で泳ぎました。100では勝と丁度同じ47.88で泳ぎ、その後も踏ん張って５秒もベストを更新するタイムでした。アメリカ人のここ一番の頑張りには本当にビックリさせられます。

勝はエントリーより遅いタイムでしたが、無事１番残り。Dustin Hennigarも大きくタイムを上げて決勝進出でした。先日のSECでステート標準をカットしたDevin Talbotは、タイムと順位を少し上げましたが残念ながら決勝・Ｂ決勝には届きませんでした。ちなみにDevin Talbotはテニスのステートチャンピオンでもあり、ピアノやバイオリンなどでオーケストラの活動もしているそうです。

これまたDevid Curtisがすごい泳ぎで10秒近くタイムを上げました。また、Michael Zangも大きくタイムと順位を上げましたが、残念ながらＢ決勝には届きませんでした。Joshは背の小さな選手ですが、これまたタイムを大きく上げています。Josh D'Angeloは勝と同じJuniorなので、来年頑張ってもらいましょう。

これも大きくタイムアップして１番残りとなりました。勝のタイムはそんなに変わっていませんが、他の選手がそれぞれ１秒ほどタイムを上げてきています。特にDavid Curtisは直前に500Frを泳いだばかりなのにこのタイムですからすばらしいと思います。

Buck兄弟は揃って決勝進出です。ちなみにPatが弟（Sophomore）で、Chrisが勝と同じJuniorの兄です。決勝では隣り合わせのレーンで泳ぐことになります。

二人ともタイムと順位を上げ、Kjertan Lyster（Sophomore）はＢ決勝のトップで残りました。この選手はデンマークからの留学生ですが、ヨーロッパでは水球をやっていたとのことです。泳ぐたびにタイムを上げていきますので先が楽しみですが、残念ながら来年はデンマークに戻ってしまいます。

これまた大きくタイムを上げました。Pioneer HSの選手達は、テーパーをかけると素晴らしくタイムアップします。コーチの調整が良いのか？それとも普段は力を隠しているのか？

予選の結果、個人では25エントリー中18種目が決勝・B決勝に残りました。その中で決勝は13種目です。またリレーは３種目とも決勝に残ることが出来ました。大会前の予想では、Pionner、Zeeland、Brother Riceの接戦になるとのことでしたが、予選の成績がそのまま決勝の結果と仮定すると、下記のようにPioneer HSの圧勝となります。

予選よりタイムをあげましたが、0.25秒差で５位に落ちてしまいました。しかしエントリーより順位を上げ28ポイント獲得です。

決勝も予選と同じく始めにDavid Curtisが飛び出しました。勝もそれに続きますが、予選よりは少し遅いペース。150までに挽回し最後の50を予選より0.6秒ほど速く泳ぎ予選で出したベストを更新し優勝しました。勝は予選の時のビデオを見て、ターン後のスピードの乗りが良くなかったのを修正したとのことでした。1:38.51は自身の大会記録を更新するタイムです。ちなみにアメリカに来てから高校の200Frでは連勝記録を更新中です。

Robert Steelは決勝よりほんの少しタイムを落としてしまいましたが、今年に入ってMononucleosis（単球増加症）という病気になり練習が充分できず、筋力も落ちてしまっていたことを考えるとすばらしい成績だと思います。来年は万全の体調で勝と勝負すると言っていましたので楽しみです。

JoshとChirisも少しタイムと順位を落としてしまいましたが、Pioneer HSは200Frだけで55ポイントも獲得し、総得点83で一躍トップに躍り出ました。

Pat Buckが予選より更に1秒以上もタイムを上げ、チームメイトのJason Hassを抜いて7位となりました。Jasonのお母さんの話では、予選の日は200IMに焦点を絞っていたが、決勝では100Flyに照準を合わせているとのことでした。

ここで23得点し106ポイントとなりました。この時点で2位のBrother Riceは55ポイントで、２倍近い得点でリードしています。

Russ Bornscheinのお父さんの隣で観戦していたため、解説付きで飛び込みを見ることが出来ました。体の切れの良い選手がいたので聞いてみると、飛び込み以外にも体操競技をやっているとのことでした。Russも４ポイント獲得です。

Jason Hassのお母さんが言っていたとおり、Jasonはバタフライでベストを更新し、順位も一つ上げて3位に入りました。Robert Steelは少しタイムを落としてしまいましたが、順位は一つ上げてきました。David Greinerもタイムを落としてしまいましたが、３人で30ポイント獲得です。

勝は昨年のステートで出したベストタイムをようやく更新できました。前半の50は50Frのベストタイムより速く、また後半も24秒を切っている好タイムです。この種目でも昨年Adam Schmittが出した大会記録45.97を更新することができました。

David Curtisがやってくれました。優勝候補のAdam Dejongを振り切っての優勝です。勝曰く、Adam Dejongは予選から思いっきり行っていないので、決勝でどこまでいけるか試せてない。予選で一発行っておいて、その結果で決勝の泳ぎを修正していかないといけないとのことです。レースは終始Davidがリードしました。後半を過ぎてAdam Dejongが少し差を詰めてきましたが、最後にDavidがスプリント力を生かして振り切りました。これでPioneer HSは３種目の優勝で、総得点192ポイントとなりました。学校別の得点では２位にZeeland HSがあがってきましたが、得点は90ポイントと倍以上の開きがあります。

予選より更にタイムを更新し、大会記録もわずか0.04秒ですが更新することができました。勝はLake Orion HSやZeeland HSとほぼ同時に引き継ぎましたが、昨年と違って何とか１位でゴールすることが出来ました。David Curtisは500Frを泳いだ直後にもかかわらず、タイムを上げてきています。Davidは水泳シーズン以外は水球をやっていますが、年間を通じて競泳をやるようになったらすごい選手になるんじゃないかと思います。

ここで40ポイント獲得し232ポイントとなりました。２位はZeeland HSの122ポイント。３位はGross Point South HSで117ポイントです。

前半は兄のChirisがリードしましたが、後半はPatが挽回しました。Patのスプリットは26.78-27.14と、飛込みを考えるとほぼイーブンペースです。この二人も水泳シーズン以外は水球をやっています。Buck兄弟二人とも予選よりタイムを落としてしまいましたが、兄弟で24ポイント獲得です。

泳ぐたびにベストを更新してきたKjertan Lysterも今回はベストを更新できませんでしたが、順位はしっかりキープして９ポイント獲得。トータルは265ポイントです。２位はZeeland HSの172ポイント。３位はBrothr Rice HSの151ポイントです。

リレーメンバー全員が予選よりタイムをあげて、これまた大会記録を0.4秒ほど更新しました。このレースは先頭のDevid Curtisからリードを広げていき、２位には４秒近い差をつけての圧勝でした。

昨年は最後のリレーで優勝すればチーム優勝というところでしたがHollandに負けて２位となってしまいました。今年はチーム優勝を目標に頑張ってきましたが、みんなの力が予想以上の得点となって現れ、ダントツで優勝することができ、選手・コーチ・父兄も大喜びでした。チーム優勝表彰後の恒例のプールへの飛び込みも、皆本当に楽しそうに飛び込んではしゃいでいました。

今年のステート大会は全部で14名出場しました。その中でSeniorのRuss Bornschein、David Curtis、Davin Talbot、Michael Zangの４名は卒業してしまいますが、来年も10名が残りますので、また今年のように活躍して欲しいです。

勝は個人２種目とリレー２種目の出場全種目で優勝し、しかも全種目大会記録を更新することができました。その結果、コーチたちの投票で決まる、2005 Swimmer of the Yearにも選ばれました。

また、200Frのタイムは全米選手権の標準タイムを突破しましたので、４月にインディアナポリスで行われる世界選手権の選考会にも出場することが出来ます。しかしながら、アメリカの選考会では、外国人選手は決勝を泳ぐことが出来ないそうです。

ちなみにSwimInfoのTime Conversionで換算すると、短水路・長水路は下記のようになり日本選手権の標準突破も見えてきたようです。